
深いボトムターンを意識できれば
サーフボードはレールを敏感に捉えて
跳ね上がるようなリップが実現します
さぁリップを睨む
あなたのサーフィンを完成させましょう

サーフィンにおけるボトムターンの必要性
サーフィンは
試合の時間内に訪れた波を
分析し見抜いたコースで
難易度の高い技を繰り出し
観客を魅了する競技

同じ波は2度と来ないセクションで
嗜好を凝らした技を披露し
その芸術性と技術力が
点数へ反映されます

自然と融合して生まれる
高得点に多くのサーファー
観客は魅了されます
そんな高得点は
どのようなサーフィンに入るのでしょうか?

WSL(世界プロサーフィン連盟)は
5つの採点基準を設けております
- マニューバーの難易度
より難しいセクション(1番パワーの乗っている崩れかけた危険な場所)で決めているか - メジャーマニューバーの組み合わせ
その波に合ったサーフィンができているかどうか?(ex:チューブの波なのにリップばかり狙っていないか?) - マニューバーのバリエーション
単調なサーフィンでなく色々な技が入っているかどうか - 革新的なマニューバーがあったかどうか?
誰も見たことないような新しいサーフィンがそこにあるか? - スピード・パワー・フローの完成度
いかにクリティカルな場所で技を決めているか
※マニューバー:サーファーが行う技や動きのこと
なぜ採点基準を紹介したか??
ココまで長々と読んでいただき
ありがとうございます
なぜ書き出しの冒頭から
ボトムターンの練習方法やコツではなく
採点基準から入ったのか?

それは…上記の採点基準
どの項目もボトムターンが無いと成立しないから
COOLなサーフィンには
深いボトムターンがセット

多くの方が憧れるトップターンや鋭いリップ
そこには早さと力強さを感じるもの
正にスピードとパワーの源泉が
ボトムターンに隠されております

海で縦を意識したリップを当て込み
「サーファー夢の地」である
バリ島のピークで
扇型のスプレーを上げるためにも
基礎からボトムターンを学んでいきましょう

ボトムターンをするべき2つのメリット
ボトムターンをすることで2つのメリットがあります
- 縦へのアプローチを追求したリップになる
- 反り返る波のパワーを得て技の迫力増大
縦へのアプローチができたリップになる
サーフボードは基本的に
我々の身長以上の長さがあります
そんな板を目線よりも上
あるいは同じ高さへ持っていき
波のトップへ当て込むには
サーフボードの先を大きく回転させ
波のトップへ持ち上げる必要があります

その為にはアップスを行う位置で
ボトムターンをしても…
豪快な縦へのリップを行うことは
できません❌

波のピークへサーフボードを
縦に当て込むには
波のボトムにしっかり降りて
広いフェイスを使い
サーフボードのノーズを
上へ向けるスペースを作る必要があります
反り返る波のパワーを得て技の迫力増大
ついつい…
波の割れる場所(ピーク)を
気にしてしまいがちな初心者サーファー
ただし
波は上から崩れるだけでなく
下から反り上がるパワーが
行き場を無くして
トップへ駆け上がり崩れる運動
その為
あまり波の上だけを意識しては❌
ボトムを意識したサーフィンを行うことで
波全体を使った
迫力溢れるサーフィンが可能になるのです

事実世界で戦うCT選手は
全員が鬼のボトムターンを行います

波の1番下までしっかり降り切っています
ボトムに寝ているかのようなボトムターン
波のパワーを最大限
サーフボードへチャージする為
深いボトムターンを行い
その後に信じられないほど
大きなスプレーを広げます

技を生み出す源泉こそが
ボトムターンです
迫力溢れるスプレーと大技の連続は
波のポテンシャルを最大限に活かす
ボトムターンの賜物です

基本のボトムターン
〜想像力を掻き立てて頂きたい〜
①遥か沖から波が張り出し
右手に流れを感じつつ
自分の方向へ押し寄せてきた
②波のピークは左斜め先になりそう
パドルを左に進めて体を反転しうねりを捉える
③さぁテイクオフ
膝もしっかり入って腰は低い位置

波はこれから張りを見せつつ
最初のセクションを作りそう…
この段階で波の腹をアップス&ダウンで
走ってしまってはいけません

最初のセクションに合わせた技を入れることで
次のセクションへの加速が手に入ります
そして最初から技を掛けることで
「難易度の高いマニューバー」の点数が伸びます
(CT選手やプロサーファーの試合では
よっぽど良い波でない限り
数多くの技を入れて点数を稼ぎたいので
テイクオフ後にすぐ様技を入れに行きます
⇩バリ島チャングー⇩
深いボトムターンの炸裂を楽しめます)
ココで走り去らず
ボトムターーーーン

アップスで駆け抜けたくなった瞬間
挑戦すべきが「ボトムターン」です
ここからは実際の動きを
五十嵐カノアPROの
ボトムターンと共に解説して参ります
①テイクオフの姿勢から
そのまま腰を落として
ボトムに向かって降りていきます

降りる際には波のボトム方向へ
自然とノーズが向くので
サーフボードはピークから
角度を広く取り始めます
ここでピークからの角度を広げるのが大切
サーフボードが今にも割れそうなピークへ
向かっていく発射台を作ることができます

②リップへ向かう姿勢を取りましょう
波が反り返るパワーをサーフボードから
逃さないよう姿勢を低く
海を全体重で抑えるイメージ
姿勢を波側へ倒します

(波からのパワーと体重のせめぎ合いで
サーフボードからの反発を身体で感じます)
反り返るパワーがサーフボードへ
チャージされ始めます…
同時にサーフボードはゆっくりと
ピークへ角度を絞っていきます
(ノーズは当て込む場所を
横目で睨むような位置)

④炸裂させるだけ
ボトムでチャージしたパワーを
波のセクションで発散させるイメージ
サーフボードから力を抜いて運びます
当てたいセクションへサーフボードを
一気に蹴り込みトップで炸裂

⑤ピークへ向かってボトムからジャンプするような
アップスができればボトムターンの完成です

バックサイドの場合には
お尻を波側に近づけるので
視線が届かない分
難易度は少し上がります
ただバックサイドの際には
「後ろの手を高い位置でキープ」
&
「お尻を波側へ落とす」
を意識すれば
ボトムターンが簡単になります
視界が狭い分ボトムへ降りる際は
イメージしている距離の倍は降りた方が
意外とちょうど良い距離感で
ボトムターンが出来ます
ターンを行うボトム位置の判断
ピークから降りていく場所は
見分けるのが難しいポイント
反り返ってくる波のパワーを
味方につけることで
豪快なリップへつながるボトムターン

ただ…ボトムへ降り過ぎれば
パワーセクションから抜けて
いくらレールを入れても
戻ってくることができなくなります
逆に早すぎると波との調和が合わずに
サーフボードはスピードを得ることができません
結果的に斜めに入ったリップになってしまったり
クリティカルポジションを逃してしまいます
※クリティカルポジション
波が崩れかかった最もパワーのある危険な位置
ココで技を決めると高得点になります

ピークへ垂直に板を当てる十分なスペースが取れてます
多くの場合…
ボトムに降りる際は
波を逃したくない一心で深く降りきらず
浅いターンからの軽い1発で終わってしまう
波のポテンシャルを活かせずに
走り去ってしまう方が多い印象です

迫力あるスプレーを出しつつ
音の鳴るような技を決めたいシーンには
我々が考えている以上に
「深く降りた方が良い」
というのがコツ
その波によってボトムのパワーポイントが
違うので何度も挑戦し波の性質に合わせた
ボトムターンを極める必要があります
「結果…波によって違うんかい」
そんなツッコミを頂きそうですが…
大切なのは波のボトムラインを見極め
「底まで降り切る」
コレに尽きます
最初は訳もわからず
すっぽ抜けたりすることばかりですが…
徐々に降りる位置を意識できるようになると
反復練習で「あっという間に」
「波の反り変えるパワーと体重がせめぎ合う感覚」を得ることが出来ます

正確なイメージとポイントを押さえた
ボトムターンを行うことで
サーフボードの回転域は広がり
縦一直線に上がるリップが可能になります
まずは深いボトムターンを意識して
行ける所まで降りてみる
そして最大限…
サーフボードへのうねりを捉えたら
当てに行く場所を睨み後ろ足で蹴り込む
言葉にするのが難しい
感覚的な作業ですが意識が1番大切
繰り返し反復練習で習得をおすすめ致します💖
まとめ

マニューバーの迫力
ピークセクションでの完成度を高める為
絶対に極めたいボトムターン
ボトムターンのメリットから復習
①縦へのアプローチが可能になる
②反り返る波のパワーも手に入れる
そしてコツ
①テイクオフから走りたい場所でこそボトムへ
②意識よりも深いところに降りてみる
以上の点を意識して頂くことで
華麗なボトムターンが完成します
プロサーファーのボトムターンを
動画で勉強し海や陸で
スケボーなども使いながら反復練習
そんなことをしている間に
重心を低くする練習にもなり
ピークを睨む視線の運び方も練習になります
日々上達していく
自分のサーフィンを感じるのは非常に楽しいものです
何度も挑戦しクリアしてして頂きたいと思います
BAGUUUS
コメント